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町衆に守護されてきたお堂とその周辺(その5)
一条紙屋川の地蔵院を見てきました。近世復興の時、知恩院末寺の浄土宗になり、本尊は
「伝・善導大師作、重源将来の五劫思惟阿弥陀像」とのことですが、地蔵堂もあり、石仏もありました。
世継ぎ地蔵。よだれかけの寄進者はスヌーピーの原作者シュルツがキリスト教の牧師さんだと知っているのかどうか。
photo036 地蔵院内の世継地蔵
次の画像は「釘抜き地蔵」境内の延命地蔵菩薩銅像です。「延命地蔵菩薩経」には蓮台上に結跏趺坐、右手に錫杖、左手に宝珠を持ち二童子を従えるとありますが、このように錫杖を持たない像もあります。
世継地蔵というのは信仰すれば子供=世継ぎ、に恵まれる「子授け地蔵」とか。
photo037 釘抜地蔵内の延命地蔵銅像
次に「子授け地蔵」の京都での本場は五条塩竃町の上徳寺で、徳川家建立の本堂(浄土宗)より本堂左の「世継地蔵尊堂」の方が有名で、回りに延命地蔵の小堂2棟の他、水子地蔵、身代わり地蔵、歯固め地蔵、歓喜地蔵まで並んでいました、歓喜地蔵は街道沿いの地蔵が道祖神の本地仏という信仰からきているのでしょう。
二月大祭に参詣すれば一億劫日参詣分のご利益、とかほおずき市とか話題豊富、平日も婦人参拝者で賑わっていました。
photo 038 上徳寺内の「はがため地蔵」
photo 039 上徳寺内の「歓喜地蔵」 (像に教育的配慮があるのかしら…… OA)
photo 040 上徳寺総門
(う〜ん。左の柱に「今/皿」の文字がありますが、「盆」の異字体にはないみたい。
「貪(どん)」にイメージがつながりませんか。誤字にしても…… O.A)
(人間の欲望・欲求が仏教に仮託されていきますが、人間ってその反省はしないようです。
それは、人間が仏教を利用していく姿でして、満たされないと神仏に逆恨みします。まあ、
そういういい加減な真摯さが、「三毒五悪」の人間世界を作っていくと、仏教からは指摘
されているんですがねえ。 O.I 坊主 )